
どうも!こんにちは!ものグラムです。
今回は当ブログ、allnoodlesと言うのもあり、どうしてもご紹介させて頂きたい店舗、そして味わいをいよいよご紹介。それが全国的にも知名度が高まりつつある「そばめし」。
その発祥は兵庫県神戸市長田区ですが、その中でも”そばめし発祥の店”が今回ご紹介の店舗。それがお好み焼き店である「青森」。
今回はそのご当地、ご当店の味わいを頂き、そばめしとは何か?を見て参りたいと思います。
ご一緒に宜しくお願い致します!
いよいよ「青森」に到着。
場所は神戸市長田区久保町という所にあり、JR神戸線の新長田駅から南へ約500m弱、10分圏内で来れる場所にあります。訪問は2019年3月14日、時間は12時12分とピークタイムながら到着時、店の外には待ちは無しでした。
しかし外からは店舗内が全く見えない昭和スタイルの外観。味がありワクワクしながら入店しました。
そもそもそばめしって何よ?
と思われる方もいらっしゃると思います。改めて簡単ながらご説明させて頂くと、神戸を代表するご当地B級グルメ。焼そばの様にご飯と麺を一緒に炒める神戸発祥の下町グルメで、今やその知名度は全国区となり多くのファンの心をとらえている味わい。
半世紀以上地元で親しまれて来た味わいですが、実はお客さんの声から誕生した味わいです。
その発祥のお店が今回訪問させて頂いたお好み焼き店「青森」。現在店主は3代目、青森功樹氏の祖母に当たる青森章子さんが焼そばを作っていたところお客さんから「自分の弁当の冷やご飯を一緒に炒めてくれないか」と頼まれたのが始まり。
それは裏メニューだったものの、徐々に口コミで広まり、長田にある他の店でも出す様になったそうです。
その「そばめし」が全国的に知られる様になったのがあの阪神・淡路大震災。「青森」も震災の被害に遭ったながら、数ヶ月で営業を再開され、それが復興のニュースに取り上げられ、被災した人々に力を与えた神戸下町グルメであり、復興のシンボルともなった程。
青森は1957年創業で、その「青森・そばめし」は、油を使わず強火で炒めるのが特徴。神戸長田の有名な「ぼっかけ」(すじこん)とウスター、トンカツソースの2種を使用した味わいが絶妙と言われています。(ちなみにぼっかけとは、ぶっかけるから来た牛すじとコンニャクを甘辛く煮込んだもので、これだけでも相当に美味しく、様々な料理に使用出来ます。)
いよいよ入店!が、しかし。
実は店舗外には待ちはなかったものの、いざ入店すると「奥にてお待ち頂ければ」と3代目店主。この様に店内で待ちがありました。通常だと店舗入り口で待ちスペースがあるのが現在の一般的ではありますが、ここでは一旦奥の待ちスペースまで行き、ゆっくり腰を据えて待つ、そんな感じでした。待ちの順番は3番手でしたが、その後もどんどんお客が入り、この状態です。
お好み焼き店と言うのもあり、焼き上がりにはそれなりの時間がかかり、実食も比較的時間が掛かります。回転は決して良くはありませんが、いざ実食につく側になるとゆっくり味わいを堪能出来そうではありました。
その後席に案内されたのはなんと鉄板を前にした上座的特等席。入店約20分後で、オーダーしたそばめし、店舗メニュー名はすじそばめし、写真の様にコテで熟練の手際の良い、麺を切り刻みながら混ぜる調理を間近で見ながら待ちました。
この時の左右2つのコテのちゃちゃちゃと言うリズミカルな音はこの「青森」でしか聞く事が出来ないのではないだろうか?
この余分な力の入ってない軽やかな技はなかなか簡単そうで難しい様に感じられた、奥の深さを感じさせたひと時。
「そばめし」、目の前に盛られ完成。
実は麺1玉とお椀一杯分が鉄板に盛られ、そこからコテで麺を刻みながら混ぜる調理に入り、その後、ある程度刻み混ざった段階で千切りキャベツを一盛り乗せ、そこからさらに刻み混ぜて仕上がったのがコチラ。麺も確認出来るながら、かなり細かく丁寧に刻まれたのがご確認頂けると思います。
いよいよ実食!は入店から約30分後。とうとう目の前に出来上がったこのすじそばめし(税込700円)、頂きたいと思います。
まず一口頂くと、ぼっかけからの牛の旨味が広がり、味付けは全国的にはあまり知られていないだろうばらソースの独特の美味しさがすぐにわかる美味しさ。(ばらソースとはばら食品株式会社が製造する地ソースで、長田の店舗ではごく普通に使用されている)
味付け自体は決して濃くなく、お好みでどろソース(兵庫県神戸市にあるオリバーソースの商品で、ソース製造の際に出来る沈殿物を敢えて商品として開発。一時そばめしブームで売り上げが急激に伸び(2000年)、その後も年々売り上げを拡大。)をかけて頂けるのがスタイル。
その辛口ソースを少しだけ掛け頂くと、これがまた味わいに奥行きが出る美味しさでした。見た目に反して非常にライトな仕上がりなのは調理時に油を使用しない為。
やきめしとはまた違う、麺のもちもち食感が一緒になった、ばらソースのさっぱりした甘味が美味しい味わいでした。
実はお好み焼きも頂く。
今回オーダーはかすすじ焼(税込650円)。かすとは油かすの事で、食肉の脂身や内臓などを鍋の中で加熱し、油脂を取り出した後の副産物。大阪京都・奈良・兵庫などで使用されるんですが、このお好み焼きがかなり美味しいんです。
このコテだけでは食べにくいと言う方には割り箸も出してくれます。個人的にもお願いしましたが(笑)、このお好み焼き一番手前がかす。これがまた美味しい。ソースはどろソース辛口で頂きました。
絶妙なふっくらした焼き加減で、オーダーから約20分程掛かりましたが、そばめしを頂いたちょうどその後に完成でストレスは全く無し。ゆっくりと熱々を頂け、昔ながらの店内の雰囲気を味わいながら頂く時間は至福のひとときでした。
最後に
半世紀以上地元で愛される味わいは実は素朴な美味しさで、一品一品丁寧に作られ提供されています。
それを感じながら熱々のそばめし、お好み焼きは本当に美味しく、懐かしさも感じさせました。
特にそばめしは味わいもさる事ながら、その調理する光景もまた見どころ。神戸に来る機会があれはぜひ、この青森のそばめし、頂かれてみてはいかがでしょうか。
兵庫県神戸市長田区久保町4-8-6
TEL
078-611-1701
営業時間
11:30〜14:30
17:00〜22:30
火曜定休
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