
どうもっ!ものグラムです。
今回は大阪の西成区にある、他ではなかなか頂けないだろうネオクラシック系ラーメン店の一杯をご紹介させて頂きたいと思います。
店舗は2017年3月21日(火)にオープンし、現在も人気の店舗、「らーめん工房 麺作」。店主は阿倍野の人気ラーメン店、「阿倍野 めん家」出身。修行時代のラーメンは豚骨メインでしたが、こちらの店舗では鶏をベースにしたラーメンを提供されています。
では!そのラインナップでなんで最初から?の一杯を見て参りましょう!宜しくお願い致します。
Contents
「らーめん工房 麺作」に到着
「らーめん工房 麺作」店舗外観。一見和食料理店を思わせる佇まいにモダンな上品さを感じる。
到着は2020年9月8日(火)、11:24。11時オープンを目指し店舗を目指しましたが、実はホテルチェックアウト時に忘れ物をしたのが発覚し、再度部屋に入る手続き等で時間が押し、この時間になりました(それいるか笑)。
場所は大阪市西成区、岸里(きしのさと)にあります。最寄駅は大阪メトロ四つ橋線の岸里駅から直ぐ(徒歩約1分)で、国道26号線沿いにあります。スマホ地図片手に簡単に来ることが出来るでしょう。
店舗外観はご覧の通り非常にモダンでシンプルな佇まいとなっており、一見するとラーメン店では無い、和食料理店を思わせるものですが、到着時は店舗外に店内入り待ちは無く、平日のオープン直ぐは比較的入りやすいと言えるでしょう。
では、早速ですがインさせて頂きました。
メニューについて
まず店内ですが、外観と同じく和食を提供されそうな木の温もりを感じさせるシンプル和モダンなL字型カウンターのみで、席数は10となっています。
今回は先客が2名で非常に空いていましたが、この後2人連れ等の来客もあり一気に満席に近くなりました。正午過ぎの昼時は店舗外で少々待たなければいけないかもしれません。
いざ席に着き、いよいよメニューとの対峙となります。早速ご覧頂きましょう。
「らーめん工房 麺作」メニュー その1
「らーめん工房 麺作」のオーダーは券売機では無く、メニュー表をゆっくり見ながら口頭にて注文出来る、「後払い制」となっています。「お品書き」の後にレパートリーの多い品々が全て筆文字の手書きにて作られており、非常に達筆です。この段階でも和食が提供されそうな世界観を感じさせました。
肝心のメニューの内容ですが、ラーメンは「そば」の表記で「塩そば」、「醤油そば」から始まります。清湯(ちんたん)、いわゆる鶏の透明感ある澄んだスープが2品、そして「煮込み塩そば」、「煮込み醤油そば」は鶏白湯(ぱいたん)のクリーミーな白濁化させた味わいで同じく2品となっています。
しかしその横にラインナップされているのがなんと「咖喱そば」。鶏ベースのラーメンを提供する店舗でも何度かカレー味を頂いた事はありますが、このネーミングからただ単にカレーテイスト、フレーバーを感じさせるだけのものでは無いのを感じ、今回どうしても頂きたいと衝動に駆られました(笑)。
本来ならばまず「塩そば」、そして「醤油そば」を頂きご紹介するのが筋道かもしれませんが、今回それをあえて外しオーダーさせて頂きます。
この日は提供されていませんでしたが、「つけそば」も通常はラインナップ入りしています。そしてこの日の限定麺は代わりかもしれません、「みそつけそば」を提供されていました。
「らーめん工房 麺作」メニュー その2
麺メニューの裏にはセットメニューのごはんもの、そしてサイドの一品、飲み物も用意されています。
あくまで個人的ですが、やはり「唐揚げ」はマストです(笑)。ですのでセットで「唐揚げ+白ごはん」をオーダーさせて頂きました。(正直、鶏メインの店舗の為「豚めし」の存在感も光ってはいたのですが....それは次回の楽しみとさせて頂きたいと思います笑)
オーダー後はしばらく身体をクールダウンさせながらゆっくりと待ちます。そうしていよいよ、楽しみの時がやって来ました。
らーめん工房 麺作「咖喱そば」着丼
らーめん工房 麺作「咖喱そば」
初のご対麺となる「咖喱そば」ですが、やはりただ単にカレーの香り付けをした、「カレーテイスト」なものでは無く、しっかりとカレーの味わいを作り込まれたのが一目で感じられるものでした。
鶏白湯をベースにしているのでしょうが、ここまでしっかりとした色合い、濃度が出ているカレー、「咖喱そば」のネーミングの奥深さを改めて感じさせます。
そしてトッピングですが、素揚げした茄子に薄揚げ、三つ葉にみじん切りの紫玉ねぎ、味玉付きですがチャーシューの肉系は無し、それも計算され尽くしただろう深さを感じさせるのが非常に楽しみでした。
らーめん工房 麺作「咖喱そば」スープについて
らーめん工房 麺作の「咖喱そば」のスープズームアップ写真。非常に色合いの濃いカレー感に驚かされる。
この濃厚そうなカレー感ですが、三つ葉や茄子、紫玉ねぎのみじん切り、薄揚げの和トッピングこそが楽しみ。洋のカレーには合わないだろう「和のアプローチ」が今回のポイントに感じました。
そのスープを一口頂くと。
「うわぁ.......。う、うまいなあ.....。」
そうとしか言葉が浮かばない絶妙な濃さでしたが、やはりベースは鶏白湯のまったりしたマイルド感と若干のとろみを感じさせましたが、驚いたのはこの先から。
カレーのスパイスの濃度の高さ、コクが強いながらもすっきりとした爽やかさを感じさせる妙。余韻には嫌味では無い自然な酸味も感じられ、実は魚介由来の出過ぎない下支えも感じられたのも驚きでした。コクがあるのにキリッとした締まる美味しさはさすがです。
そのスープに紫玉ねぎのみじん切りが加わると自然の恵みを受けた甘みがシャキッとした食感から溶け出し、素揚げした茄子の柔らかい食感と香り、薄揚げの表面がカリッとしたクリスピーな食感、それらが立体的にひとつになる驚きの美味しさでした。
一般的な和だしのカレーそばとは全く異なり、しかし洋風でも無い濃厚さとすっきり感こそ、まさに「ネオクラシックカレーラーメン」(勝手に名付けていますのでスルーしてください笑)と言っても過言では無い驚きの美味しさでした。
らーめん工房 麺作「咖喱そば」麺について
中太のストレートな角刃の麺ですが、ラーメン界では非常に有名な京都の老舗製麺所、「麺屋棣鄂(ていがく)」製を採用されています。(この日店主が着用していたTシャツこそ「麺屋棣鄂オリジナルTシャツ」で、マニアの間では非常に羨ましい一品でもありました(未所有笑))
この麺をリフトした時点から少々の重みを感じさせましたが、実際に頂くとしっかりした弾力と粘りがある「粘り腰」のある密度の高いぎゅっとした食感を堪能出来ました。しかしいざ頂くと決して重すぎない適度なもので、この相性も実はありそうでなかなか無い独自の美味しさを感じさせました。
つるっと喉越しの良さと角の「エッジ」がまた心地良い、全体に起伏のある立体感に飽きるどころかあっという間に食べ終わる物足りなさを感じる程でした。
後、今回標準装備されている味玉、「半熟味付け玉子」は半分にカットされたものでは無く、玉子先端の白身部分から黄身部分にかけて蓋が開けられた様な形状でしたが、この中の半熟どろりは本当に「どろリッチ」。このカットも他ではなかなか見られる事が無い非常に満足度の高いものでした。
セットメニューの「唐揚げ」
楽しみにしていた唐揚げは片栗粉メインのサクッとした感覚が見た目からも感じられるものでした。
やはりサクッとした後にふわっ、そしてじゅわっと肉汁が段階的に来る比較的ライトな仕上がりで美味しかったですが、白ご飯が進み最後はそれが1/3残るのみ、となりました(今回白ご飯の写真は掲載していませんが、比較的上品な盛りでした)。
最後に
最後ですが、少々残した白ご飯を口に含み、楽しみに置いていたカレー、「咖喱そば」スープをレンゲにて口に運びましたが、最後まで絶品。唯一無二と言って過言では無いだろうか?と思えた絶妙な濃度のスープを一口たりとも残さず完全完飲完食(米粒ひとつ残さないのがモットー)出来た大満足の実食となりました。
カレー(咖喱)の絶妙な仕上がり、アプローチは和でも洋でも無い、それらを取り入れたバランスの妙を感じた、非常に完成度の高い一杯に感じられ幸せの極みでした。
気になられた方は是非頂いてみてはいかがでしょうか?少々強めにおすすめする一杯でした。